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記事: 11月の冬支度とゆずの香り ― 紅葉が深まる季節の“静かな時間”

手のひらにのせた庭採れのゆず
季節のこと

11月の冬支度とゆずの香り ― 紅葉が深まる季節の“静かな時間”

紅葉が深まり、落ち葉が風に乗って舞うようになってくると、季節はゆっくりと冬へ向かっていきます。11月は、一年の収穫がひと段落し、自然も暮らしもそっと息をつくような、静かな時間が流れ始める季節です。外の空気が澄んで、朝晩の冷え込みが強まるころ、私たちの心もどこか内側へ向かっていくような感覚があります。

手のひらにのせた庭採れのゆず

そんな中、先日社員の方から庭で採れたゆずをひとついただきました。手のひらにのせると、表面の凹凸からふわりと広がるやさしい香りが、この季節の訪れを静かに知らせてくれます。ゆずは冬至が近づくと話題になりますが、実はこの11月頃から香りがよく、料理やお風呂で楽しむのにもぴったりの季節です。

ゆずを浮かべたゆず風呂

ゆずをお風呂に浮かべる“ゆず風呂”は、昔から冬の冷え対策として親しまれてきました。果皮に含まれるリモネンという成分には保温作用があり、湯上がりのぽかぽか感が長く続くと言われています。寒さで縮こまりがちな体をゆっくり温め、深呼吸をすれば、ふわっと広がる香りが気持ちまでほどいてくれるようです。晩秋の夜、湯気とともに立ちのぼるゆずの香りは、毎日の忙しさから少し離れて、自分を整えるための自然なスイッチになるのかもしれません。

日が沈むのが早くなると、室内で過ごす時間も増えていきます。そんな季節だからこそ、部屋を少し整えたり、祈りの場のほこりを払い、写真や小物の位置をほんの少し変えてみたり。冬支度という言葉の通り、暮らしのなかの“小さな準備”が、心をあたためる時間に変わっていきます。ゆずの香りや、紅葉の残りを眺めるひとときが、気持ちを静かに整える助けになってくれるようです。

深まる秋にしつらえた祈りの場

散りゆく紅葉の色は、季節が移ろう合図のように感じられます。鮮やかな色が日に日に淡くなり、やがて地面へと還っていく姿を見ると、一つの節目に立っていることをふと意識します。その変化はどこか祈りの時間とも重なり、目の前のことを丁寧に受け取るような、そんな気持ちにさせてくれます。

秋と冬の間にあるこの短い季節は、慌ただしさの合間にふっと生まれる“静かな時間”がとても貴重に感じられます。ゆずの香り、晩秋の光、紅葉の名残…。季節の恵みを感じながら、冬へ向かう準備をゆっくりと進めるこのひとときが、暮らしをやさしく包んでくれますように。

《この記事で登場したアイテム》 ・ring(リング)Caroma(キャロマ)Pictuary sphere(ピクチュアリ スフィア)

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