六月、水無月のおはなし
六月の異名「水無月」と、この時季に食べられる和菓子「水無月」について紹介します。
- 最終更新日
- 2025-06-16
六月の異名、水無月(みなづき)。
「水がない」と書きますが、田に水を引く時季であることから、「水の月」ともいわれています。
雨の多いこの時期は、空気も重たく、気分もどんよりしがちになりますが、足元には咲きはじめた花や、日に日に濃くなる緑があり、季節が少しずつ移ろっていることに気づきます。
六月の終わりごろには、「夏越の祓(なごしのはらえ)」という神事があるそうです。
半年分のけがれを祓い、これからの無事を願って、神社では茅の輪をくぐる風習が伝わっているのだとか。
京都では、この時期に「水無月(みなづき)」というお菓子をいただく習慣があるそうです。
三角に切った白いういろうに小豆をのせた、見た目にも涼やかな和菓子で、氷のかたちをまねたとも、小豆には魔除けの意味があるともいわれています。
六月三十日に水無月を食べると、無病息災で過ごせるという言い伝えもあるそうです。
季節の節目に、そっとお菓子をいただく。
そんな小さな心づかいが、暮らしの中のリズムを整えてくれるようにも思います。
今回は、六月の和菓子「水無月」についてご紹介いたしました。